英語って単語覚えないとダメだよね。
覚える単語が多いな〜。
なんか効率のいい方法ないかな〜。
今回はそんな悩みを抱えている方に向けて,根本的に単語学習を効率よくする方法を紹介します!
この記事でわかること
- 単語学習を効率的にする方法
- 優先すべき単語
- 効果的な単語の勉強方法
記事を書いた人
こんにちは,けんてぃーです。
現在,大学で英語を教えています。
大学院で英語教育について勉強し,修士号を持っています。
言語習得の知識を活かし,これまでに8言語を学んだ経験があります。
限られた重要な単語だけ覚える
今回お話するのは,暗記法などのテクニックではありません。
もっと根本的に単語学習を効率化させる方法についてお話します。
その方法とは,覚える単語を圧倒的に少なくする方法です。
「いやいや知りたいのは勉強方法なんだけど」と思った方,あとちょっとだけでいいので続きを読んでみてください。
単語版パレートの法則
よくビジネス書などを読まれる方は80対20の法則,あるいはパレートの法則という言葉を聞いたことがあると思います。
以下がその法則の例です。
- 売上の80%は全顧客の20%が生み出している。
- 売上の80%は従業員の20%により生み出されている。
- 仕事の成果の80%は費やした時間の20%で生み出している。
そして,この法則は単語にも当てはまります。
実は,どんなテキスト(本,雑誌,会話,ニュースなど)においても,少ない数の単語がその大部分を占めています。
実際に,これを調べた研究も存在します。
語彙の分野で有名なポール・ネイションという研究者がおこなった研究です。
彼によると,最もよく使われる1000語* がテレビ番組で話されている言葉の約85%を占めていたそうです(Webb & Nation, 2017)。
*屈折語なども含めた場合(happy, happily, happiest, happinessなどを1つとして数えた場合)
つまり,非常に少ない単語が日常会話の大部分を占めていると言えます。
ちなみに,Cozyさん著書の「海外ドラマはたった350の単語でできている」もこの法則がもととなっていると考えられます。
覚えるべき単語
ということは,まず優先して覚えるべき単語はよく使われる単語だと言えます。
しかし,実は最もよく使われる1000語というのは,おそらくこれを読んでいる大半の方がすでに知っている単語です。
2020年よりも前の学習指導要領では,中学校で1200語,高校で1800語を学習することになっています。(参考:旧学習指導要領)
もちろん,「習った=覚えている」というわけではありませんが,見たことはあるはずということです。
「中学英語で十分話せる」と言われたりするのはこれが所以だと思います。
また,中学・高校レベルよりもっと上のレベルを目指したい!という方でも,この法則は役立ちます。
例えば,大学生の方なら,Coxheadという研究者が作ったアカデミックワードリストの単語を覚えるのもいいと思います。
このリストは,分野に関係なく,大学の教科書や講義で使われる学術的なテキストでよく使われる570語を集めたものです。
それから,TOEICで高得点を目指している方はTOEIC SERVICE LISTがおすすめです。
こちらはチャーリー・ブラウン(スヌーピーとは関係ありません!)と共同研究者の方々が作られたリストです。
TOEICでよく使われている単語を集めたものですね。
単語の学習の仕方
これまで,「何」を学ぶべきかお話してきました。
次に,「どう」学ぶべきかお話します。
先程も述べたように,学ぶべき単語は中学・高校レベルで大部分はカバーできます。
しかし,一度学校で習ったものの,覚えていなかったり,リストで学んだだけでは単語が実際にどう使われるかがわからないという場合が多いと思います。
そこでおすすめなのが,海外ドラマです。
最初は見ても,何を言っているのか全然わからないかもしれませんが,字幕で英語を見てみると,ほとんど知っている単語のはずです。
これは先ほども言ったように,日常会話で使われる多くの単語は,良く使われる身近な単語ばかりだからです。
まとめ
以上のことがわかっていれば,書店に売っているいわゆる「単語帳」を最初のページから暗記しようなどと思わなくなると思います。
以下の選択肢あなたはどちらを選びますか?
- 2度と出会わないような難しい(頻度の低い)単語を覚えようと必死に努力する
- 明日にでも必要になるであろう単語を自分で使えるレベルまで磨く
実は大半の人が気づかずに1つ目をやってしまっています。
これからは効率よく,自分にとって有益になる単語を学びましょう。
今回は以上です!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
それではSee you next time!
参考文献
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