大学で英語を教えたいけど、どうやったら大学の教員になれるんだろう?
今日はそんな方に向け、大学の英語教員になる方法を紹介します。
この記事でわかること
- 大学の英語教員(英語講師)になるのに必要な資格
- 大学の英語教員(英語講師)になるために必要なプロセス
- 大学の英語教員(英語講師)に応募後の面接など
こんにちは、けんてぃーです。
現在大学で英語を教えています。
大学院で英語教育について勉強し、修士号を持っています。
言語習得の知識を活かし、これまでに8言語を学んだ経験があります。
最低限必要な学位
まず、大学の先生になるには、大学院を出て最低でも修士号という学位が必要になります。
今から准教授や教授を目指すのであれば、その上の博士号(PhD)も必要になってくると言われています。
ただし、これはあくまで一般論で、修士のみの学位で僕のように専任になれる場合もあれば、博士を持っていても非常勤、もしくは就職先が見つからないという場合もあります。
就職活動
まずは一般論ですが、大学の先生になるには大学院の修了に合わせて就職活動をしていくのが一般的かと思います。
具体的にはJREC-INというサイト(リクルートの大学教員版といったところです)に登録して、公募を出している大学などへ応募していきます。
ただし、まずここで壁にぶち当たります。
ほとんどの大学の場合、応募条件に「大学での教育歴」が入っています。
大学により、1年〜3年の経験を求められます。
そしたら、大学院を出たばかりの人は「まずどこで経験を積めばいいんだ?」と疑問に思いますよね。
はい、僕もそうでした。
いわゆる「未経験」の人を雇ってくれる大学というのは本当に少ないです。
ここで僕は、大学に雇われるというのは最初が一番大事なんだということを知りました。
著者の場合
ここで僕の経験を挟みます。
僕の場合、本当にラッキーとしか言いようがないのですが、JREC-INを通して大学側から連絡を頂きました。
大学院生の時から、JREC-INには登録をしていて、専門、卒業時期、経験、資格などを書く欄があり、そこをある程度ちゃんと書いていたのだと記憶しています。
卒業の数ヶ月前に、ある大学からJREC-INを通して連絡が来ました。
連絡の内容は「今就職活動中か」「うちの大学に興味があるか」「よかったら応募してみないか」といったものでした。
大学院生の僕からしたら、これはチャンス以外の何ものでもなかったので、「すぐに応募したい」という旨の返事を出し、応募書類を送りました。
その後、面接と模擬授業(後述します)があり、無事雇っていただくことになりました。
この経験から、これから大学の教員を目指すという方にお伝えしたい一つ目のポイントは、JREC-INに登録をして、日々大学の公募をチェックする、ということです。
これは何より大事かなと思います。
どこで「教員暦」を積めばいいのか
上記したように、大学では大抵の場合「大学での教員歴」を求められます。
僕の場合、本当にラッキーで最初に雇って頂いた大学で、未経験ながらも専任(つまり常勤)のポジションを獲得できました。
これは恐らくかなり例外なルートかと思われます。
そこでここでは、これまでお会いしてきた他の先生のお話などをもとに、どうやって未経験の状態から「教員歴」を積むのかについて書いていきます。
非常勤で経験を積む
まず、一般的な方法としては、非常勤として大学に雇われて教員暦を積むというものです。
僕の知り合いの先生はほとんどの場合、常勤として雇われる前に、「複数の大学で非常勤を掛け持ちしていた」というお話をよく聞きます。
ある程度経験を非常勤で積み、どこかの大学で公募があった際に応募する、というのが比較的多いルートなのかなと思います。
非常勤として雇われるには
非常勤として雇われる方法は色々あると思いますが、以下の方法が多いと思います。
- 自分が大学院生だった大学で雇ってもらう
- 自分の指導教員と知り合いの他大学の先生から声がかかる
- 他大学の自分の知り合いの先生から声がかかる
下の2つをあえて「声がかかる」としているのは、実際に大学で働いてみると(もちろん大学によりますが)、多くの場合、毎年必死に「良い人」を探しているからです。
声がかかると言っても、例えば大学院生に直接声がかかることはほとんどないかもしれませんが、指導教員の先生はほぼ毎年と言っていいほど、「誰かいい人いない?」と言われていると思います。
もちろんJREC-INに公募を出すところもありますが、大学は基本「雇っても大丈夫な人」を雇いたがります。
ですので、できるだけその大学に知り合いや、知り合いの知り合いがいる人を雇おうとします。
ではどうやって知り合いを増やしたら良いのかというと、あまり王道はないのかなと思います。
よく、学会などで発表終わりの先生のところに次々行き、名刺を渡したりしている人もいますが(もちろん目的はわかりません、単純に発表に関する質問がある場合もあると思います)、それくらいでは「知り合い」にはなれないと僕は思います。
強いて言うなら、自分が発表して声をかけてもらい、そこから仲良くなる場合も多少はあるのかなと思いますが、僕の経験ではこれはありません。
それよりも、学会の支部会やできるだけ小規模の研究会などに毎回のように出席をして発表したり貢献したりすることで、そこに参加している先生方とちゃんと「知り合い」になれる気がします。
大学に雇われるために知り合いを作ると言うと、「結局コネかよ」と思われるかもしれませんが、大学も会社同様、できれば問題を起こすような人は雇いたくないわけです。
大学では、それが特に根強いのかなという印象です。
ですが、だからと言って知り合いがいないと雇ってもらえないわけではありません。
僕がれっきとした例外です。
書類審査
ここでは実際に応募した場合、その後どんな手続きがあるのか紹介します。
まずは応募する際に、必要書類を準備します。
僕の経験から言うと、大体求められるのは以下のものです。
- 履歴書
- 研究業績一覧(代表的な業績の概要)
- 現在までの教育
- 現在までの研究
- 今後の研究計画
- その大学での教育に関する抱負
これらを揃え大学へ提出します。
面接
書類審査が通れば、その後面接へ進みます。
大抵の場合、面接と模擬授業をセットで行う、というのが多いかと思います。
面接で僕が今まで聞かれたものを参考までに紹介しておきます。
- 志望理由
- (業績の中から)この研究について簡単に教えてください
- 授業で心がけること(心がけたいこと)は何か
模擬授業
大抵の場合、模擬授業もすることになると思います。
15分程度で、自分の授業はこんな感じです、というのをイメージしてもらうわけですね。
もちろん、どんなスタイルの授業が求められるかは大学や、担当することになる科目に寄る部分はあると思いますが、ここではおそらく、授業の内容や構成、英語教員であれば英語力、あたりを見られているのかなと思います。
まとめ
今回の記事では、僕が大学教員になった経験をもとに大学教員になる方法を紹介しました。
まとめますと
- まずはJREC-INに登録する
- 学会の支部など小さい研究会に参加する
- 非常勤講師として経験を積む
以上が、大学で先生になることを目指す人にとっては大事ではないかなと思います。
以上参考になったら嬉しいです。
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